小動物臨床教育におけるバーチャルリアリティ教材の開発及び導入の試み

獣医臨床教育では実験動物の使用を可能な限り削減するため,映像教材や代替モデルが用いられている.本研究ではより現実に近い臨場感を提供するため,バーチャルリアリティ(VR:virtual reality)教材を作成し,評価した.教材は360度カメラを用いて撮影してVR用ヘッドマウントに装着し,スマートフォンのアプリの専用モードで再生して獣医学部学生が視聴した.アンケートの結果,「とても良い」が78名(53.1%),「まあ良い」が51名(34.7%)で,「あまり良くない」が13名(8.8%)であった.この結果はオンライン動画教材の評価と近似しており,どちらの教材も同様の評価が多くみられた.生体と代替...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2021/04/20, Vol.74(4), pp.249-254
Hauptverfasser: 高木, 哲, 藤田, 良治, 藤田, 幸弘, 青木, 卓磨, 齋藤, 弥代子, 石原, 章和, 金井, 詠一, 藤井, 洋子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:獣医臨床教育では実験動物の使用を可能な限り削減するため,映像教材や代替モデルが用いられている.本研究ではより現実に近い臨場感を提供するため,バーチャルリアリティ(VR:virtual reality)教材を作成し,評価した.教材は360度カメラを用いて撮影してVR用ヘッドマウントに装着し,スマートフォンのアプリの専用モードで再生して獣医学部学生が視聴した.アンケートの結果,「とても良い」が78名(53.1%),「まあ良い」が51名(34.7%)で,「あまり良くない」が13名(8.8%)であった.この結果はオンライン動画教材の評価と近似しており,どちらの教材も同様の評価が多くみられた.生体と代替法を使った実習のそれぞれを希望する学生によるVR教材の評価に有意差は認められなかった.VR教材は,獣医小動物臨床導入教育として学生の関心・意欲を刺激する目的に有用であると考えられた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.74.249