房総半島東部沿岸域における水温の長期変動

1965-2015年に房総半島東沿岸域で観測された水温データを解析した結果,海面の水温には秋季から冬季(9-3月)に上昇する長期変動がみられ,変化幅は最大で0.065℃/年(51年間で3.3℃の上昇)に達した。また,水深50mでも11-3月に水温が上昇しており,その変化幅は最大で0.065℃/年(51年間で3.3℃の上昇)を示した。この時期は鉛直混合が強く海面と水深50,100mの水温差が小さくなるため,海面での変動が水深100m程度にまで及んだ可能性が考えられた。しかし,水深200mまで下がると明確な長期変動はほとんどみられなかった。また,春季から夏季(4-8月)ではすべての観測層で明確な長...

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Veröffentlicht in:千葉県水産総合研究センター研究報告 2021-02 (14), p.33-46
1. Verfasser: 大畑, 聡
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1965-2015年に房総半島東沿岸域で観測された水温データを解析した結果,海面の水温には秋季から冬季(9-3月)に上昇する長期変動がみられ,変化幅は最大で0.065℃/年(51年間で3.3℃の上昇)に達した。また,水深50mでも11-3月に水温が上昇しており,その変化幅は最大で0.065℃/年(51年間で3.3℃の上昇)を示した。この時期は鉛直混合が強く海面と水深50,100mの水温差が小さくなるため,海面での変動が水深100m程度にまで及んだ可能性が考えられた。しかし,水深200mまで下がると明確な長期変動はほとんどみられなかった。また,春季から夏季(4-8月)ではすべての観測層で明確な長期変動はみられなかった。
ISSN:1881-0594