ウシに対する新たな心拍測定手法としての心弾動測定法の検討

家畜の心拍測定は、古くはエネルギー消費量の推定などを目的として、近年では心拍変動解析による自律神経バランスの評価のため、主に心電(ECG)計測によって行われてきた。しかしECG計測は高精度で心拍の変化を取得できるものの、電極固定部位で導電性を維持することが必要であることや、動物の体動によるノイズが発生する可能性があるなどのデメリットもある。一方、ヒトの心拍計測法の1つとして、生体表面微細振動から導く心弾動(BCG)を測定する手法が検討されている。そこで本研究では、ウシに対する新たな心拍測定手法としてBCG測定手法の開発を試みた。BCG測定機器には高感度ピエゾコンタクトマイクをセンサーとして用い...

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Veröffentlicht in:Journal of the Japanese Agricultural Systems Society 2021/03/25, Vol.37(1), pp.1-7
Hauptverfasser: 児島, 優稀, 大石, 風人, 上西, 彰悟, 内藤, 啓貴, 井上, 貴詞, 永田, 富治, 長瀬, 祐士, 北村, 祥子, 糸山, 恵理奈, 吉岡, 秀貢, 星野, 洋一郎, 熊谷, 元, 広岡, 博之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:家畜の心拍測定は、古くはエネルギー消費量の推定などを目的として、近年では心拍変動解析による自律神経バランスの評価のため、主に心電(ECG)計測によって行われてきた。しかしECG計測は高精度で心拍の変化を取得できるものの、電極固定部位で導電性を維持することが必要であることや、動物の体動によるノイズが発生する可能性があるなどのデメリットもある。一方、ヒトの心拍計測法の1つとして、生体表面微細振動から導く心弾動(BCG)を測定する手法が検討されている。そこで本研究では、ウシに対する新たな心拍測定手法としてBCG測定手法の開発を試みた。BCG測定機器には高感度ピエゾコンタクトマイクをセンサーとして用い、2つの実験を行った。測定好適部位の探索を目的とした実験では、背部頂点(き甲部)より鉛直方向の体側部右側の中央部が測定好適部であることが示唆された。動作ノイズキャンセル手法の開発を目的とした実験では、動作ノイズキャンセルには好適部位の他にサブマイクを設置し、好適部位とのシグナルの差分を評価することが有効であると示唆された。
ISSN:0913-7548
2189-0560
DOI:10.14962/jass.37.1_1