琵琶湖南湖におけるブルーギル生息量の年変動

琵琶湖南湖におけるブルーギル生息量の動態について,2009-2018年を対象に調べた。毎年4-7月の小型定置網によるブルーギル CPUE は,1.9-30.2 kg / 統・日の範囲で大きく変動した。重回帰分析によると,ブルーギル CPUE の変動に対して,オオクチバス CPUE がマイナス要因,沈水植物群落現存量を反映する前年の透明度がプラス要因として検出された。ブルーギル生息量の変動には,小型魚の隠れ家となる沈水植物群落の消長と,捕食者としてのオオクチバス生息量がそれぞれ関わっていることが明らかとなった。また,ブルーギル当歳魚の秋のサイズ組成や栄養状態には年による変動が認められたことから,...

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Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2020, Vol.68(3), pp.243-251
Hauptverfasser: 酒井, 明久, 三枝, 仁, 田口, 貴史, 臼杵, 崇広, 上垣, 雅史, 石崎, 大介, 根本, 守仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:琵琶湖南湖におけるブルーギル生息量の動態について,2009-2018年を対象に調べた。毎年4-7月の小型定置網によるブルーギル CPUE は,1.9-30.2 kg / 統・日の範囲で大きく変動した。重回帰分析によると,ブルーギル CPUE の変動に対して,オオクチバス CPUE がマイナス要因,沈水植物群落現存量を反映する前年の透明度がプラス要因として検出された。ブルーギル生息量の変動には,小型魚の隠れ家となる沈水植物群落の消長と,捕食者としてのオオクチバス生息量がそれぞれ関わっていることが明らかとなった。また,ブルーギル当歳魚の秋のサイズ組成や栄養状態には年による変動が認められたことから,これらと冬の減耗との関係を明らかにする必要がある。
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.68.243