薪ボイラー熱源穀物乾燥機でのバイオマス燃料利用: 籾殻固形燃料,木炭,ナタネ搾油残渣を用いた検討

本報告では,薪ボイラー熱源穀物乾燥機を用いて,籾殻固形燃料,木炭,ナタネ搾油残渣について,燃焼特性を調査し,穀物乾燥用の燃料としての利用可能性を検討し,以下の知見を得た。籾殻固形燃料は,薪ボイラーへの燃料追加投入,炉内強制空気供給を行うことで,熱出力,燃料からの熱変換の効率について,乾燥熱源として問題なかった。また,実際に水稲乾燥での利用が可能であった。しかし,合計120.9 kg の燃料投入後,灰の炉内への蓄積により,燃料の追加投入が困難となり,目的とする仕上水分まで乾燥作業を行えなかった。穀物乾燥などの連続運転の場合には,灰分が少ない燃料との併用や灰の炉内からの取り出し,炉の容量が大きな薪...

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Veröffentlicht in:農業施設 2020, Vol.51(3), pp.97-104
Hauptverfasser: 金井, 源太, 山下, 善道
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本報告では,薪ボイラー熱源穀物乾燥機を用いて,籾殻固形燃料,木炭,ナタネ搾油残渣について,燃焼特性を調査し,穀物乾燥用の燃料としての利用可能性を検討し,以下の知見を得た。籾殻固形燃料は,薪ボイラーへの燃料追加投入,炉内強制空気供給を行うことで,熱出力,燃料からの熱変換の効率について,乾燥熱源として問題なかった。また,実際に水稲乾燥での利用が可能であった。しかし,合計120.9 kg の燃料投入後,灰の炉内への蓄積により,燃料の追加投入が困難となり,目的とする仕上水分まで乾燥作業を行えなかった。穀物乾燥などの連続運転の場合には,灰分が少ない燃料との併用や灰の炉内からの取り出し,炉の容量が大きな薪ボイラーの導入など,炉内が灰で満量とならないよう留意が必要である。木炭は30 kg の炉内への初期投入量で有効運転時間が7時間以上であり,燃料の追加投入に乾燥作業を行える可能性も示唆された。燃料量については初期投入量が多い方が効率が高く,薪と同様に強制空気供給に燃焼可能であった。ナタネ搾油残渣は,炉内への強制空気供給には燃焼が困難であったが,炉内強制空気供給を行うことで,乾燥機の熱源として十分な熱出力を示した。
ISSN:0388-8517
2186-0122
DOI:10.11449/sasj.51.3_97