ビワ新品種「BN21号」
1)「BN21号」は,2017年に長崎県農林技術開発センターが開発した早生のビワ新品種である。2)「BN21号」は,「長崎早生」に「涼峰」を1997年に交雑して得た実生の中から選抜された。2005年から2015年にかけてビワ長崎21号としてビワ第4回系統適応性検定試験に供試し8箇所の公設試験研究機関と2箇所の現地で地域適応性を検討した結果,食味がよく露地栽培で有望な早生種であることが確認され,種苗法に基づき2017年8月21日付けで「BN21号」として品種登録された(登録番号第26214号)。3)樹姿は直立で樹勢はやや強である。枝の発生密度は中である。露地栽培の満開期は12月下旬で「長崎早生」...
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Veröffentlicht in: | 長崎県農林技術開発センター研究報告 2020-03 (10), p.67-83 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1)「BN21号」は,2017年に長崎県農林技術開発センターが開発した早生のビワ新品種である。2)「BN21号」は,「長崎早生」に「涼峰」を1997年に交雑して得た実生の中から選抜された。2005年から2015年にかけてビワ長崎21号としてビワ第4回系統適応性検定試験に供試し8箇所の公設試験研究機関と2箇所の現地で地域適応性を検討した結果,食味がよく露地栽培で有望な早生種であることが確認され,種苗法に基づき2017年8月21日付けで「BN21号」として品種登録された(登録番号第26214号)。3)樹姿は直立で樹勢はやや強である。枝の発生密度は中である。露地栽培の満開期は12月下旬で「長崎早生」より遅い傾向である。着花性は良好で,豊産性である。4)育成地の長崎県大村市における露地栽培の熟期は5月24日前後で,「長崎早生」と同等である。成熟日数は「長崎早生」より約1ヶ月短い。果形は短卵~長卵,果皮色は橙黄である。果実の大きさは約50gで,「長崎早生」よりも大きい。果汁の糖度(Brix)は13.2,酸含量は0.20g/100mlで「長崎早生」と同程度である。果汁量は「長崎早生」より多く,食味は「長崎早生」と同程度に良好である。果皮障害ではヘそ青症,へそ黒症は「長崎早生」より少ない傾向にあるが紫斑症は多い。5)幼果の耐寒性は「BN21号」の満開から低温遭遇日までの日数が短い年では「長崎早生」より高い。6)ビワがんしゅ病に対する抵抗性はやや強である。 |
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ISSN: | 1884-8605 |