富山県における公害防除特別土地改良事業の完成

富山県では,昭和54年度より公害防除特別土地改良事業に着手した。全国初の公害病に認定された「イタイイタイ病」の発生地域であり,その原因が農業用水による土壌汚染を引き起こした「神通川流域地区」と精錬所からのカドミウムが降下煤塵として農地に降り注いだことが原因で土壌汚染が確認された「黒部地区」の2地区が農用地土壌汚染対策地域として指定され,復元事業が始まったものである。この2地区も平成27年度を持って繰越工事も完成し,富山県からカドミウム汚染米が産出されることはなくなり,安全・安心でおいしい富山米の全量一般流通が始まった。目視確認できないカドミウムを相手に,徹底した施工管理によりカドミウム汚染土壌...

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Veröffentlicht in:Suido no chi 2017, Vol.85(3), pp.245-248,a2
1. Verfasser: 河合, 義則
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:富山県では,昭和54年度より公害防除特別土地改良事業に着手した。全国初の公害病に認定された「イタイイタイ病」の発生地域であり,その原因が農業用水による土壌汚染を引き起こした「神通川流域地区」と精錬所からのカドミウムが降下煤塵として農地に降り注いだことが原因で土壌汚染が確認された「黒部地区」の2地区が農用地土壌汚染対策地域として指定され,復元事業が始まったものである。この2地区も平成27年度を持って繰越工事も完成し,富山県からカドミウム汚染米が産出されることはなくなり,安全・安心でおいしい富山米の全量一般流通が始まった。目視確認できないカドミウムを相手に,徹底した施工管理によりカドミウム汚染土壌を封じ込めるこの事業について,これまでの取組みや今後のフォローアップについて紹介する。
ISSN:1882-2770
1884-7196
DOI:10.11408/jjsidre.85.3_245