香港輸出を想定した貯蔵温度および品種の違いがナス「省太」,「筑陽」の低温障害に及ぼす影響
福岡県産ナス「省太」および「筑陽」の香港等への輸出を促進するため,海上コンテナ輸送を想定した貯蔵温度および品種の違いがナスの低温障害に及ぼす影響を検討した。「省太」および「筑陽」を0,5,10,13℃に10日間貯蔵し,品質を調査した結果,0℃では呼吸速度の上昇とピッティング等が発生し,5℃ではピッティング等の発生およびアントシアニン量の低下が認められた。10℃ではピッティング等の外観変化は認められず,アントシアニン量も高く,棚もち試験後(20℃貯蔵,3日間)も品質を保持することができた。また,13℃では腐敗が発生し商品性が低下した。以上の結果より,ナスを香港等へ海上輸送する際の適温は10℃であ...
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Veröffentlicht in: | 福岡県農林業総合試験場研究報告 2020-03 (6), p.68-73 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 福岡県産ナス「省太」および「筑陽」の香港等への輸出を促進するため,海上コンテナ輸送を想定した貯蔵温度および品種の違いがナスの低温障害に及ぼす影響を検討した。「省太」および「筑陽」を0,5,10,13℃に10日間貯蔵し,品質を調査した結果,0℃では呼吸速度の上昇とピッティング等が発生し,5℃ではピッティング等の発生およびアントシアニン量の低下が認められた。10℃ではピッティング等の外観変化は認められず,アントシアニン量も高く,棚もち試験後(20℃貯蔵,3日間)も品質を保持することができた。また,13℃では腐敗が発生し商品性が低下した。以上の結果より,ナスを香港等へ海上輸送する際の適温は10℃であることが明らかになった。さらに,単為結果性品種である「省太」はエチレンの発生がなく,「筑陽」よりも低温障害の発生程度が低いことが認められた。また,収穫時期を比較した結果,冬期収穫のナスは低温障害の発生程度が低いことが認められた。 |
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ISSN: | 2189-4876 |