日本初記録の害虫種タイリクマツカレハ(チョウ目: カレハガ科)(新称)を含む日本産Dendrolimus属4種の識別法
タイリクマツカレハ(新称)D. punctatus(Walker)を八重山諸島の石垣島・西表島産の標本に基づいて日本から初めて記録するとともに,本種を含む日本産Dendrolimus属4種の分類学的識別点を検討した。分子分類学的研究により,従来オキナワマツカレハ(あるいはマツカレハ)として扱われてきた石垣島・西表島産個体群が,GenBankに登録されていた中国産のD. punctatusと類似した塩基配列(DNAバーコード領域)を持つことが分かった。そこで,詳細な形態分類学的研究を行い,石垣島・西表島の個体群が,成虫の外部形態(外部表徴と雌雄交尾器)でもD. punctatusタイリクマツカレ...
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Veröffentlicht in: | Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 2020-02, Vol.64 (1), p.27-36 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | タイリクマツカレハ(新称)D. punctatus(Walker)を八重山諸島の石垣島・西表島産の標本に基づいて日本から初めて記録するとともに,本種を含む日本産Dendrolimus属4種の分類学的識別点を検討した。分子分類学的研究により,従来オキナワマツカレハ(あるいはマツカレハ)として扱われてきた石垣島・西表島産個体群が,GenBankに登録されていた中国産のD. punctatusと類似した塩基配列(DNAバーコード領域)を持つことが分かった。そこで,詳細な形態分類学的研究を行い,石垣島・西表島の個体群が,成虫の外部形態(外部表徴と雌雄交尾器)でもD. punctatusタイリクマツカレハ(新称)と同定できることを確認した。以上の結果を踏まえ,本研究では日本産本属4種の形態分類学的識別法と日本国内分布について取りまとめ,DNAバーコーディングによる分子分類学的識別法についても検討を行った。さらに,八重山諸島で発生した本属の種による被害を整理したところ,2016年の石垣島でのリュウキュウマツの大規模な被害は,タイリクマツカレハによるものであることが分かった。 |
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ISSN: | 0021-4914 |