サブサハラアフリカにおいて資本を持たない農家が土壌硬化材を入手するための技術の提案: ガーナ国における事例

サブサハラアフリカではコメの輸入が増えており,食糧安全保障の観点からコメの増産が必要である.コメの増産には灌漑水田が有効であるが,多くの水路は土水路であり急激な降雨などにより侵食し,配水機能が低下する.このため侵食を抑える構造が必要であるが,農家は十分な資本がないため,セメントなどによる強固な補強はできない.そこで農家が実施できる低コストな水路補強対策として,現地で入手できる貝殻(炭酸カルシウム)から,農家が容易に土壌硬化材(酸化カルシウム)を生成する方法を検討した.この結果,現地で築造できるかまどの上部を覆うことで酸化カルシウム生成に必要な800℃を得ることができることが確認された.また二段...

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Veröffentlicht in:Nōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū 2015, Vol.83(2), pp.II_1-II_8
Hauptverfasser: 廣内, 慎司, 堀野, 治彦, 團, 晴行, 廣瀬, 千佳子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:サブサハラアフリカではコメの輸入が増えており,食糧安全保障の観点からコメの増産が必要である.コメの増産には灌漑水田が有効であるが,多くの水路は土水路であり急激な降雨などにより侵食し,配水機能が低下する.このため侵食を抑える構造が必要であるが,農家は十分な資本がないため,セメントなどによる強固な補強はできない.そこで農家が実施できる低コストな水路補強対策として,現地で入手できる貝殻(炭酸カルシウム)から,農家が容易に土壌硬化材(酸化カルシウム)を生成する方法を検討した.この結果,現地で築造できるかまどの上部を覆うことで酸化カルシウム生成に必要な800℃を得ることができることが確認された.また二段階燃焼を行うことで効率的に酸化カルシウムを得られることがわかった.さらにかまどの製作コストはセメント5袋(1袋50kg)相当であることがわかった.
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.83.II_1