本数密度と胴枯病がウルシ萌芽木の成長に及ぼす影響

ウルシ萌芽木の成長に及ぼす本数密度と胴枯病の影響を明らかにする目的でウルシ林伐採後の萌芽更新地に密度調整区(対照区,1,600 本/ha区,3,000 本/ha区,6,000 本/ha区)を設置し,密度調整後2年間にわたり樹高,地際直径および胴枯病被害を調査した。調査の結果,地際直径成長量において有意な差が認められ,1,600 本/ha区が他の区に比べ,2年間を通して成長が良好となる傾向がみられた。密度調整区や対照区において胴枯病が発生し,主に枯死,再萌芽,癌腫の三つの症状が確認された。全萌芽木における胴枯病の被害率は49.6%であった。1,600 本/ha区は再萌芽が少なく,本数密度が小さか...

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Veröffentlicht in:Nihon Shinrin Gakkaishi 2019/12/01, Vol.101(6), pp.322-327
Hauptverfasser: 田端, 雅進, 小谷, 二郎, 石井, 智朗, 井城, 泰一, 白旗, 学
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:ウルシ萌芽木の成長に及ぼす本数密度と胴枯病の影響を明らかにする目的でウルシ林伐採後の萌芽更新地に密度調整区(対照区,1,600 本/ha区,3,000 本/ha区,6,000 本/ha区)を設置し,密度調整後2年間にわたり樹高,地際直径および胴枯病被害を調査した。調査の結果,地際直径成長量において有意な差が認められ,1,600 本/ha区が他の区に比べ,2年間を通して成長が良好となる傾向がみられた。密度調整区や対照区において胴枯病が発生し,主に枯死,再萌芽,癌腫の三つの症状が確認された。全萌芽木における胴枯病の被害率は49.6%であった。1,600 本/ha区は再萌芽が少なく,本数密度が小さかったために成長量が大きかったと考えられた。以上の結果から,ウルシの萌芽更新後の本数密度は,胴枯病がみられた場合罹病木を除去し,1,600 本/haに誘導することが有効であると考えられた。
ISSN:1349-8509
1882-398X
DOI:10.4005/jjfs.101.322