立木の重心高さ推定のためのモデル式の構築
安全で正確な伐倒作業において,重心高さの見極めが求められる。また立木を吊上げた状態で鋸断を行う特殊伐採においても,安全性を確保するためには重心高さよりも高い位置に玉掛け位置を設定する必要があることから,立木の段階で重心高さを把握することが重要である。しかしながら,枝条が付いた状態の立木の重心高さを推定するための具体的なモデル式に関する知見はほとんどみられない。そこで本研究では,樹木の個体形状を示すパラメータを使って立木の重心高さを推定することを目的にモデル式の構築を試みた。ラフテレーンクレーンを使用して,立木が平衡(水平)となる位置(重心高さ)を計測したところ,樹高に対する重心位置の平均高さ割...
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Veröffentlicht in: | 森林利用学会誌 2019-10, Vol.34 (4), p.217-222 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 安全で正確な伐倒作業において,重心高さの見極めが求められる。また立木を吊上げた状態で鋸断を行う特殊伐採においても,安全性を確保するためには重心高さよりも高い位置に玉掛け位置を設定する必要があることから,立木の段階で重心高さを把握することが重要である。しかしながら,枝条が付いた状態の立木の重心高さを推定するための具体的なモデル式に関する知見はほとんどみられない。そこで本研究では,樹木の個体形状を示すパラメータを使って立木の重心高さを推定することを目的にモデル式の構築を試みた。ラフテレーンクレーンを使用して,立木が平衡(水平)となる位置(重心高さ)を計測したところ,樹高に対する重心位置の平均高さ割合は37.8%であった。この結果を基に樹高や枝下高等を説明変数とした重回帰分析を行い,樹高と枝下高のパラメータから立木段階での重心高さを推定するモデル式を得た。これによれば,樹高の約34%の位置からさらに枝下高の約6%を加算した位置が立木の重心高さとなる結果となった。今後は,地域性や樹種の違いなどより多くのサンプル数で検証する必要がある。 |
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ISSN: | 1342-3134 |