担持金ナノ粒子を用いた老香成分DMTS除去技術の実用化に向けた検討

シリカ担持金ナノ粒子吸着剤の実用化に向けた検討を行った。大吟醸酒,純米酒,長期熟成酒を用い,5Lスケールで老香除去試験を行った結果,吟醸香成分およびDMTSをともに多く含む大吟醸酒において,吟醸香を残したままDMTSが除去され,官能評価においても良好な評価が得られた。一方,もともとDMTS濃度が閾値以下だった純米酒や,吸着剤処理後もDMTS濃度が閾値以上だった長期熟成酒では,DMTSは低減したものの官能的にはあまり効果がみられなかった。また,回転式電気炉を用い焼成方法を工夫することで吸着剤の大量調製が可能となった。再利用性について検討したところ,300℃,30分間の焼成で吸着能が復活し,4回繰...

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Veröffentlicht in:Nippon Jōzō Kyōkaishi 2019, Vol.114(12), pp.779-786
Hauptverfasser: 磯谷, 敦子, 村山, 美乃, 木村, 萌水, 篠﨑, 貴旭, 山本, 英治, 藤井, 力, 飯塚, 幸子, 徳永, 信
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:シリカ担持金ナノ粒子吸着剤の実用化に向けた検討を行った。大吟醸酒,純米酒,長期熟成酒を用い,5Lスケールで老香除去試験を行った結果,吟醸香成分およびDMTSをともに多く含む大吟醸酒において,吟醸香を残したままDMTSが除去され,官能評価においても良好な評価が得られた。一方,もともとDMTS濃度が閾値以下だった純米酒や,吸着剤処理後もDMTS濃度が閾値以上だった長期熟成酒では,DMTSは低減したものの官能的にはあまり効果がみられなかった。また,回転式電気炉を用い焼成方法を工夫することで吸着剤の大量調製が可能となった。再利用性について検討したところ,300℃,30分間の焼成で吸着能が復活し,4回繰り返しても吸着能を維持していることを確認した。
ISSN:0914-7314
2186-4012
DOI:10.6013/jbrewsocjapan.114.779