近江カブの祖先種と後代種の系譜‘近江かぶら’は聖護院カブの祖先種か

近江カブ(近江かぶら)は肥大根が扁平な形の白カブで,約400年前から現大津市内で栽培されてきた。このカブが琵琶湖畔の堅田から京の東山に持ち出され,長年の栽培を経て球形・大型の聖護院カブになったとされている。この伝承の真偽を確かめるために,近江カブと関連カブ類の史・資料の吟味を行い,さらにDNAマーカーを用いて系統解析を行った。その結果,聖護院カブの祖先種は扁平な近江カブ(近江かぶら)ではなく,別に存在した円い大型の兵主カブであったことが示唆された。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:農業および園芸 = Agriculture and horticulture 2019-10, Vol.94 (10), p.849-856
Hauptverfasser: 佐藤, 茂, 久保, 中央
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近江カブ(近江かぶら)は肥大根が扁平な形の白カブで,約400年前から現大津市内で栽培されてきた。このカブが琵琶湖畔の堅田から京の東山に持ち出され,長年の栽培を経て球形・大型の聖護院カブになったとされている。この伝承の真偽を確かめるために,近江カブと関連カブ類の史・資料の吟味を行い,さらにDNAマーカーを用いて系統解析を行った。その結果,聖護院カブの祖先種は扁平な近江カブ(近江かぶら)ではなく,別に存在した円い大型の兵主カブであったことが示唆された。
ISSN:0369-5247