「はかた一番どり」への飼料用米の最大量給与が発育及び肉質に及ぼす影響
「はかた一番どり」への飼料用米(玄米・籾米)の全期間・最大量給与が,発育および肉質に与える影響について検討した。試験には,給与配合飼料中のトウモロコシを全粒玄米あるいは全粒籾米(以下飼料用米)に100%代替した配合飼料(飼料中の全粒飼料米配合割合60%)を用いた。餌付けから3週齢まで粉砕玄米を給与後,全粒飼料用米を給与するための馴致期間が必要か確認するため,4週齢または6週齢以降から試験飼料を給与した。その結果,玄米代替した区と対照区(慣行)において発育成績に差は認められなかった。また,籾米代替した区では代謝エネルギー(以下ME)を標準より低く調整することで,対照区と比べて同等の発育が得られた...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 福岡県農林業総合試験場研究報告 2018-03 (4), p.77-83 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はかた一番どり」への飼料用米(玄米・籾米)の全期間・最大量給与が,発育および肉質に与える影響について検討した。試験には,給与配合飼料中のトウモロコシを全粒玄米あるいは全粒籾米(以下飼料用米)に100%代替した配合飼料(飼料中の全粒飼料米配合割合60%)を用いた。餌付けから3週齢まで粉砕玄米を給与後,全粒飼料用米を給与するための馴致期間が必要か確認するため,4週齢または6週齢以降から試験飼料を給与した。その結果,玄米代替した区と対照区(慣行)において発育成績に差は認められなかった。また,籾米代替した区では代謝エネルギー(以下ME)を標準より低く調整することで,対照区と比べて同等の発育が得られた。さらに,暑熱期には育成率の低下抑制につながった。玄米あるいは籾米を配合した試験飼料は,給与開始時期の違いによる影響について差は認められなかった。正肉や腹腔内脂肪の割合は,試験区間に有意な差は認められなかった。筋胃の割合は,籾米給与区が玄米給与区および対照区に比べて有意に高くなった。オレイン酸の割合は,飼料用米を60%配合することで対照区に比べて有意に高くなった。食味評価では,飼料用米を60%配合しても食味評価の向上にはつながらなかった。以上の結果から,「はかた一番どり」に飼料用米を給与飼料中のトウモロコシと全量代替する形で給与しても発育成績はトウモロコシ飼料と同等であり,オレイン酸含量が高い鶏肉を生産できることが明らかとなった。 |
---|---|
ISSN: | 2189-4876 |