米・麦・大豆の輪作体系麦圃における浅耕播種技術を利用した除草剤抵抗性スズメノテッポウの総合的防除

九州北部の麦圃で発生面積が拡大している除草剤抵抗性スズメノテッポウに対して,前作や播種法,播種期および除草剤を組み合わせた総合的防除法について検討した。米・麦・大豆の輪作体系圃場において,水稲収穫後速やかに深さ5cmで浅耕することで,スズメノテッポウの埋土種子を出芽させた後に非選択性除草剤で除草し,浅耕播種する「浅耕二工程播種」と,晩播を組み合わせた播種法によって小麦生育期間中のスズメノテッポウの残存個体数を低減できた。一方,大豆後の麦圃では水稲後に比べて小麦播種時のスズメノテッポウの埋土種子数が少なかった。更に,小麦播種前に発生したスズメノテッポウの個体を非選択性除草剤により除草し,大豆作の...

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Veröffentlicht in:福岡県農林業総合試験場研究報告 2015-03 (1), p.88-93
Hauptverfasser: 大野, 礼成, 大段, 秀記, 佐藤, 大和, 小田原, 孝治, 平田, 朋也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:九州北部の麦圃で発生面積が拡大している除草剤抵抗性スズメノテッポウに対して,前作や播種法,播種期および除草剤を組み合わせた総合的防除法について検討した。米・麦・大豆の輪作体系圃場において,水稲収穫後速やかに深さ5cmで浅耕することで,スズメノテッポウの埋土種子を出芽させた後に非選択性除草剤で除草し,浅耕播種する「浅耕二工程播種」と,晩播を組み合わせた播種法によって小麦生育期間中のスズメノテッポウの残存個体数を低減できた。一方,大豆後の麦圃では水稲後に比べて小麦播種時のスズメノテッポウの埋土種子数が少なかった。更に,小麦播種前に発生したスズメノテッポウの個体を非選択性除草剤により除草し,大豆作の畝部分を崩しながら一工程で浅耕播種する「浅耕一工程播種」により,スズメノテッポウの残存個体数を低減できた。これらの防除法と有効な序土壌処理型除草剤の使用を複数年継続することで,除草剤抵抗性スズメノテッポウ蔓延圃場において,発生密度を減らすことが可能である。また,大麦においても同様の手法により防除できる。
ISSN:2189-4876