Aspergillus nigerによる黒色真菌症のネコの1例

後肢の難治性の爪周囲の自壊を主訴に,13歳の雄猫が来院した。同肢踵周囲にも黒色結節が複数認められた。自壊部を含む断指術と結節の切除を行い,摘出材料は病理組織検査で化膿性肉芽腫性炎症と診断され,その原因として黒色真菌の感染が疑われた。真菌培養検査とともにイトラコナゾールによる治療を開始して,当初は良好な反応を示したが,後に顔面や尾など別の部位に黒色結節が再燃した。その後全身状態が悪化して,第41病日に死亡した。真菌培養検査からはAspergillus nigerが分離され,Aspergillus属による黒色真菌症は猫では初めての報告になる。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山口獣医学雑誌 = The Yamaguchi journal of veterinary medicine 2018-12 (45), p.37-40
Hauptverfasser: 山田, 浩之, 末田, 優, 山本, 健人, 藤原, 彬, 相津, 康宏, 白永, 純子, 白永, 伸行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:後肢の難治性の爪周囲の自壊を主訴に,13歳の雄猫が来院した。同肢踵周囲にも黒色結節が複数認められた。自壊部を含む断指術と結節の切除を行い,摘出材料は病理組織検査で化膿性肉芽腫性炎症と診断され,その原因として黒色真菌の感染が疑われた。真菌培養検査とともにイトラコナゾールによる治療を開始して,当初は良好な反応を示したが,後に顔面や尾など別の部位に黒色結節が再燃した。その後全身状態が悪化して,第41病日に死亡した。真菌培養検査からはAspergillus nigerが分離され,Aspergillus属による黒色真菌症は猫では初めての報告になる。
ISSN:0388-9335