子牛の牛白血病ウイルス遺伝子検査による酪農場の地方病性牛白血病対策の検討

酪農場の地方病性牛白血病(Enzootic Bovine Leukosis:EBL)対策のために,乳用雌子牛(子牛)に牛白血病ウイルス(Bovine Leukemia Virus:BLV)遺伝子検査を実施し,感染子牛を摘発・淘汰した.BLV感染牛が分娩した子牛25頭について出生月と翌月の2回検査し,2頭(19〜45日齢)が陽性を示した.6カ月齢未満の子牛の全頭検査を3回実施し,35頭中2頭(4〜5カ月齢)が陽性を示した.遺伝子検査による感染子牛の摘発・淘汰は,抗体検査に基づく淘汰に比べて経済的損失を軽減した.あわせて水平感染防止対策を実施し,育成牛群の陽転率は,対策前の64.7%から対策後は1...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2018/12/20, Vol.71(12), pp.702-707
Hauptverfasser: 小林, 憲一郎, 羽生, 宜弘, 神田, 章
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:酪農場の地方病性牛白血病(Enzootic Bovine Leukosis:EBL)対策のために,乳用雌子牛(子牛)に牛白血病ウイルス(Bovine Leukemia Virus:BLV)遺伝子検査を実施し,感染子牛を摘発・淘汰した.BLV感染牛が分娩した子牛25頭について出生月と翌月の2回検査し,2頭(19〜45日齢)が陽性を示した.6カ月齢未満の子牛の全頭検査を3回実施し,35頭中2頭(4〜5カ月齢)が陽性を示した.遺伝子検査による感染子牛の摘発・淘汰は,抗体検査に基づく淘汰に比べて経済的損失を軽減した.あわせて水平感染防止対策を実施し,育成牛群の陽転率は,対策前の64.7%から対策後は12.5%に低下し(P<0.05),育成牛群の陽性率が0%に減少した.子牛の遺伝子検査は,酪農場のEBL対策に有効である.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.71.702