宮城県内の大規模食鳥処理場における基質特異性拡張型β‐ラクタマーゼ産生大腸菌の分離状況

宮城県内の大規模食鳥処理場における基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌の浸潤状況を調査し,処理工程における交差汚染の有無について検討した.ブロイラーと体120検体中78検体(65%)からESBL産生大腸菌が分離された.検出されたESBL遺伝子はbla CTX-M-1 group及びbla CTX-M-2 groupであり,CTX-M型が主であった.また,O抗原血清型はO18,O111,O153,O157及び血清型不明であった.これらの結果はロットによって異なったため,分離されたESBL産生大腸菌は各農場に由来し,生体搬入から内臓摘出までの処理工程で交差汚染は認められなかった....

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2018/11/20, Vol.71(11), pp.655-659
Hauptverfasser: 菊地, 利紀, 菅原, ゆかり, 植木, 洋, 後藤, 郁男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:宮城県内の大規模食鳥処理場における基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生大腸菌の浸潤状況を調査し,処理工程における交差汚染の有無について検討した.ブロイラーと体120検体中78検体(65%)からESBL産生大腸菌が分離された.検出されたESBL遺伝子はbla CTX-M-1 group及びbla CTX-M-2 groupであり,CTX-M型が主であった.また,O抗原血清型はO18,O111,O153,O157及び血清型不明であった.これらの結果はロットによって異なったため,分離されたESBL産生大腸菌は各農場に由来し,生体搬入から内臓摘出までの処理工程で交差汚染は認められなかった.宮城県内の養鶏にはESBL産生大腸菌が高率に浸潤しており,農場ごとの耐性菌対策や処理場での汚染拡大防止が重要である.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.71.655