キュウリの土耕・培地耕交互栽培における夏期のヤシ殻培地耕の収量性,ネコブセンチュウ密度に及ぼす影響および土壌への硝酸態窒素の排出量
キュウリ年2作型栽培において,土耕・培地耕交互栽培は,低コストであるなど,土耕や培地耕をそれぞれ単独で行う場合より経営的な利点があると考えられる.そこで,この栽培法を確立するため,夏期のヤシ殻培地耕を試みた.その結果,排液の発生を監視する排液回収枡を設置し給液量を適正化させたことで,安定した生育と土耕と同等以上の収量が得られた.また,重度のネコブセンチュウ汚染圃場でマルチングした畝の上に袋培地を置くだけであっても培地内でネコブセンチュウは発生せず,栽培中に培地下土壌中のネコブセンチュウ幼虫数が1/17に低下した.さらに,盛夏期に給液の一部を培養液から原水に切り替え施肥量を削減したところ,土壌に...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Engeigaku kenkyuu 2018, Vol.17(4), pp.431-437 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | キュウリ年2作型栽培において,土耕・培地耕交互栽培は,低コストであるなど,土耕や培地耕をそれぞれ単独で行う場合より経営的な利点があると考えられる.そこで,この栽培法を確立するため,夏期のヤシ殻培地耕を試みた.その結果,排液の発生を監視する排液回収枡を設置し給液量を適正化させたことで,安定した生育と土耕と同等以上の収量が得られた.また,重度のネコブセンチュウ汚染圃場でマルチングした畝の上に袋培地を置くだけであっても培地内でネコブセンチュウは発生せず,栽培中に培地下土壌中のネコブセンチュウ幼虫数が1/17に低下した.さらに,盛夏期に給液の一部を培養液から原水に切り替え施肥量を削減したところ,土壌に排出される硝酸態窒素量は,後作に影響が少ない1作合計8.5 g・m–2まで低下させることができた.以上のことから,本栽培法は実用性が高いと考えられた. |
---|---|
ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.17.431 |