不耕起対応トウモロコシ播種機を用いた現地実証試験(1)

飼料作物の不耕起栽培技術を普及するため、2014年から2015年にかけて、県内農家圃場4戸において、不耕起対応トウモロコシ播種機の現地実証試験を行った。●試験1. 二期作ソルガム(2014年8月~12月) 播種が8月下旬に遅延したトウモロコシ跡地での二期作ソルガム不耕起栽培は、同時期に播種と収穫を行った二期作トウモロコシ(耕起栽培)と比較して、乾物収量が24%増収した。●試験2. 5月播きトウモロコシ(2015年5月~8月) イタリアンライグラス跡地でのトウモロコシ不耕起栽培は、2戸の農家圃場で実施した。不耕起播種機(試作機)の繰出部内で種子の詰まりによる過負荷が発生し、繰出プレートの回転が一...

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Veröffentlicht in:徳島県立農林水産総合技術支援センター畜産研究課研究報告 = Bulletin of Tokushima Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Technology Support Center Livestock Research Division Forestry and Fisheries Technology Support Center Livestock Research Division, 2016-03 (15), p.79-85
Hauptverfasser: 横石, 和也, 竹縄, 徹也, 馬木, 康隆, 福井, 弘之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:飼料作物の不耕起栽培技術を普及するため、2014年から2015年にかけて、県内農家圃場4戸において、不耕起対応トウモロコシ播種機の現地実証試験を行った。●試験1. 二期作ソルガム(2014年8月~12月) 播種が8月下旬に遅延したトウモロコシ跡地での二期作ソルガム不耕起栽培は、同時期に播種と収穫を行った二期作トウモロコシ(耕起栽培)と比較して、乾物収量が24%増収した。●試験2. 5月播きトウモロコシ(2015年5月~8月) イタリアンライグラス跡地でのトウモロコシ不耕起栽培は、2戸の農家圃場で実施した。不耕起播種機(試作機)の繰出部内で種子の詰まりによる過負荷が発生し、繰出プレートの回転が一時的に停止し、欠株箇所が局所的に発生した。機械トラブルによる欠株箇所以外では、両圃場とも苗立率が約85%以上得られ良好だった。しかしながら、7月16日の台風11号で、1つの現地不耕起圃場では、隣接する耕起圃場よりも明らかに耐倒伏性が優れていたが、もう1つの現地不耕起圃場では、甚大な倒伏・折損害が発生した。収量調査は、台風被害による損傷を考慮して若刈りしたため乾物率が低く、乾物収量は本県の標準的なトウモロコシの乾物収量よりも低かった。●試験3. 二期作トウモロコシ(2015年7月~11月) 一作目トウモロコシ跡地での二期作トウモロコシ不耕起栽培は、台風被害の影響で前作収穫残渣が多い条件で実施した。しかしながら、播種作業に特段の問題は認められず、苗立率は約100%と良好だった。天候の影響で播種が遅延した耕起栽培の二期作トウモロコシと比較して、不耕起栽培した圃場では黄熟期収穫が可能であり、乾物収量も2083kg/10aと高収量となった。
ISSN:2188-6083