京都府の丹波黒大豆系エダマメ「紫ずきん2号」の作型開発: 播種期,栽植密度および培土期追肥の検討から

京都府の丹波黒大豆系エダマメ品種「紫ずきん2号」について,「紫ずきん」とのリレー出荷可能となる播種期を明らかにすることとともに,安定的な収量を得るため,栽植密度および培土期追肥の種類と窒素施用量について検討した.「紫ずきん2号」の播種期を移動させると収穫期も変動したが,収穫期の変動範囲は播種期の移動範囲より狭かった.適正な播種期は6月中旬から下旬で,これより播種期が遅いと収穫期が既存の「紫ずきん」と重なり,早いと出荷規格である莢厚11 mm以上莢の総莢重に占める割合が減少し,収量が低下した.「紫ずきん2号」は密植になるほどm2当たり総莢数,総莢重が増加したが,莢厚11 mm以上莢重の割合は株間...

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Veröffentlicht in:Japanese journal of crop science 2018/07/05, Vol.87(3), pp.250-258
Hauptverfasser: 杉本, 充, 蘆田, 哲也, 岡井, 仁志, 齊藤, 邦行
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:京都府の丹波黒大豆系エダマメ品種「紫ずきん2号」について,「紫ずきん」とのリレー出荷可能となる播種期を明らかにすることとともに,安定的な収量を得るため,栽植密度および培土期追肥の種類と窒素施用量について検討した.「紫ずきん2号」の播種期を移動させると収穫期も変動したが,収穫期の変動範囲は播種期の移動範囲より狭かった.適正な播種期は6月中旬から下旬で,これより播種期が遅いと収穫期が既存の「紫ずきん」と重なり,早いと出荷規格である莢厚11 mm以上莢の総莢重に占める割合が減少し,収量が低下した.「紫ずきん2号」は密植になるほどm2当たり総莢数,総莢重が増加したが,莢厚11 mm以上莢重の割合は株間20 cm以下の区で低下する傾向がみられた.したがって,適正な栽植密度は,条間90 cmに対して,株間は30~40 cmと考えられた.培土期追肥の検討では,シグモイド溶出型40日タイプの被覆尿素肥料 (CUS40) は2008年のような少収年においては,総莢数や莢厚11 mm以上の莢重に対してCUS40の効果が現れた一方,2009年のような多収年では,収量への影響は顕在化しなかった可能性が考えられた.
ISSN:0011-1848
1349-0990
DOI:10.1626/jcs.87.250