マツカワ放流場所の餌料環境を評価するための生化学的指標

マツカワ人工種苗放流場所の餌料環境の良否を放流再捕魚の体成分分析値から推定するための指標として,これまで野外での利用の可能性が室内実験で示された各項目が放流再捕魚に適用できるかを検討した。実験は,餌料環境が優良,良好,不良であると判断された3海域で行われた。それぞれの海域で一定期間を経過した後に再捕したマツカワの体成分を分析したところ,餌料環境を最も良く反映していた生化学的指標は,躯幹のRNA/DNAであった。また,肝臓のRNA/DNAが比較的良く適合した。この結果から,従来の餌料環境調査に加え,これらの生化学的指標を用いることで,マツカワの人工種苗放流場所の餌料環境の良否が判断できるものと思...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:水産技術 = Journal of fisheries technology 2018-03, Vol.10 (1), p.19-26
Hauptverfasser: 高谷, 義幸, 佐藤, 敦一, 吉田, 秀嗣, 村上, 修
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:マツカワ人工種苗放流場所の餌料環境の良否を放流再捕魚の体成分分析値から推定するための指標として,これまで野外での利用の可能性が室内実験で示された各項目が放流再捕魚に適用できるかを検討した。実験は,餌料環境が優良,良好,不良であると判断された3海域で行われた。それぞれの海域で一定期間を経過した後に再捕したマツカワの体成分を分析したところ,餌料環境を最も良く反映していた生化学的指標は,躯幹のRNA/DNAであった。また,肝臓のRNA/DNAが比較的良く適合した。この結果から,従来の餌料環境調査に加え,これらの生化学的指標を用いることで,マツカワの人工種苗放流場所の餌料環境の良否が判断できるものと思われた。
ISSN:1883-2253