太陽熱土壌消毒の高地温条件下における土壌中の有機態窒素無機化およびその予測

土壌可給態窒素含量の評価において一般的な培養温度である30°Cに加え,太陽熱消毒で想定される45°Cや60°Cの高い温度で土壌3点を培養した.培養温度や期間が土壌窒素無機化量に及ぼす影響は,Q10則により地温が土壌窒素無機化速度に及ぼす影響を組み込んだ簡易なモデルで表すことができた.オンサイトでのモデル検証のため,茨城県内の黒ボク土畑で太陽熱消毒した.圃場から採取した土壌を培養して得たパラメータと圃場の深さ5 cmで観測した地温を入力したモデル計算によって,太陽熱消毒後の作土中の無機態窒素含量が予測できた.培養実験によりモデルパラメータを得た土壌以外でも土壌窒素無機化量が予測できることを目指し...

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Veröffentlicht in:Nippon dojō hiryōgaku zasshi 2018/04/05, Vol.89(2), pp.136-145
Hauptverfasser: 井原, 啓貴, 尾﨑, 哲郎, 橋本, 真穂, 有簾, 隆男, 篠原, 陽子, 三宅, 英伸, 茶谷, 正孝, 橋本, 知義, 高橋, 茂, 加藤, 直人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:土壌可給態窒素含量の評価において一般的な培養温度である30°Cに加え,太陽熱消毒で想定される45°Cや60°Cの高い温度で土壌3点を培養した.培養温度や期間が土壌窒素無機化量に及ぼす影響は,Q10則により地温が土壌窒素無機化速度に及ぼす影響を組み込んだ簡易なモデルで表すことができた.オンサイトでのモデル検証のため,茨城県内の黒ボク土畑で太陽熱消毒した.圃場から採取した土壌を培養して得たパラメータと圃場の深さ5 cmで観測した地温を入力したモデル計算によって,太陽熱消毒後の作土中の無機態窒素含量が予測できた.培養実験によりモデルパラメータを得た土壌以外でも土壌窒素無機化量が予測できることを目指し,化学分析による土壌の評価を検討した.土壌可給態窒素含量の簡易評価法として知られる上薗ら(2010b)の方法は,供試土壌28点について,45°Cで21日間土壌を培養したときの土壌窒素無機化量と正の相関があった.
ISSN:0029-0610
2424-0583
DOI:10.20710/dojo.89.2_136