篭垂下飼育したサルボウガイの母貝としての有効性および中海における人為的な産卵制御の可能性
篭垂下飼育したサルボウガイの母貝としての有効性を,中海の水温の異なる場所において産卵誘発試験を行ない検証した。実験室内では,殻長毎の3群の供試貝(26,小;29,中;31 mm,大)を用い,水温25°C以上の温度刺激により産卵させ,産卵数,肥満度,性比を調べた。水槽内で放精,放卵が確認され,7日間で肥満度は減少した。雌の比率は小,中,大それぞれ13%,36%,43%であり,産卵数は2.2,6.1,15.8万粒と算出された。これらの結果から殻長31 mm以上の個体が産卵誘発に用いる母貝として有効サイズであると示唆された。中海における産卵誘発試験では,25°Cより低い水温の場所では産卵は抑制された...
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Veröffentlicht in: | Suisan Zoshoku 2017, Vol.65(4), pp.387-394 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 篭垂下飼育したサルボウガイの母貝としての有効性を,中海の水温の異なる場所において産卵誘発試験を行ない検証した。実験室内では,殻長毎の3群の供試貝(26,小;29,中;31 mm,大)を用い,水温25°C以上の温度刺激により産卵させ,産卵数,肥満度,性比を調べた。水槽内で放精,放卵が確認され,7日間で肥満度は減少した。雌の比率は小,中,大それぞれ13%,36%,43%であり,産卵数は2.2,6.1,15.8万粒と算出された。これらの結果から殻長31 mm以上の個体が産卵誘発に用いる母貝として有効サイズであると示唆された。中海における産卵誘発試験では,25°Cより低い水温の場所では産卵は抑制された。一方,25°Cより高い水温の水域に供試貝を移動させることにより,産卵を誘発することに成功した。本研究は,養殖したサルボウガイの人為的な産卵制御が中海の異なる水温の場所へ移動することで可能となることを実証した。 |
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ISSN: | 0371-4217 2185-0194 |
DOI: | 10.11233/aquaculturesci.65.387 |