黒毛和種肥育牛のと畜検査データを利用した腸間膜脂肪壊死症と性別,月齢及び農家の要因,その他の疾病要因との関連の解析

黒毛和種のと畜検査データ(32,586頭)を用いて,腸間膜脂肪壊死症に関連する要因を検討した.本症の発生を目的変数,月齢,性別及び農家を説明変数としたロジスティック回帰により解析したところ,本症は雌で診断されやすいこと,月齢の増加に伴い診断されやすくなること,さらに農家により大きく発症率が異なることが示された(P<0.01).加えて,農家を平均発症率より高いグループと低い農家グループに分け,腸間膜脂肪壊死症とその他の疾病との関連につきアソシエーション分析したところ,発症率の高い農家では,腎周囲脂肪壊死症,胃炎,出血性炎症,肺炎及び肝炎との間に統計学的に有意な相関が認められた.以上のことから,本...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2017/12/20, Vol.70(12), pp.801-805
Hauptverfasser: 井上, 英耶, 中澤, 孝文, 前井, 和人, 澤, 英之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:黒毛和種のと畜検査データ(32,586頭)を用いて,腸間膜脂肪壊死症に関連する要因を検討した.本症の発生を目的変数,月齢,性別及び農家を説明変数としたロジスティック回帰により解析したところ,本症は雌で診断されやすいこと,月齢の増加に伴い診断されやすくなること,さらに農家により大きく発症率が異なることが示された(P<0.01).加えて,農家を平均発症率より高いグループと低い農家グループに分け,腸間膜脂肪壊死症とその他の疾病との関連につきアソシエーション分析したところ,発症率の高い農家では,腎周囲脂肪壊死症,胃炎,出血性炎症,肺炎及び肝炎との間に統計学的に有意な相関が認められた.以上のことから,本症の発症には,性別,月齢,農家及び飼養管理方法が関連すると考えられた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.70.801