スギ根元曲がり木における採材方法の違いがバイオマス発電向け低質材生産に及ぼす影響
根元曲がりを有する立木を対象に採材方法の違いが発電用燃材向け低質材生産量に及ぼす影響について調査した。採材方法は品質優先採材と材積優先採材の2種類を設けた。品質優先採材は,強い曲がりや欠点のある部位を除去し,できる限り通直な丸太を採る方法とし,材積優先採材は,曲がりや欠点などに関わらず,一定の採材長で丸太を採る方法とした。2種類の方法で採材し,丸太の本数,サイズ,品質等級 (A材,B材,C材) および採材作業に要する時間を調べた。利用材積は材積優先採材が品質優先採材を5% 程度上回った。材積優先採材を行うと,品質優先採材に比べ,C材率が高まり,B材率が減少した。材積優先採材を行った場合の採材に...
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Veröffentlicht in: | Nihon Shinrin Gakkaishi 2017/12/01, Vol.99(6), pp.259-265 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 根元曲がりを有する立木を対象に採材方法の違いが発電用燃材向け低質材生産量に及ぼす影響について調査した。採材方法は品質優先採材と材積優先採材の2種類を設けた。品質優先採材は,強い曲がりや欠点のある部位を除去し,できる限り通直な丸太を採る方法とし,材積優先採材は,曲がりや欠点などに関わらず,一定の採材長で丸太を採る方法とした。2種類の方法で採材し,丸太の本数,サイズ,品質等級 (A材,B材,C材) および採材作業に要する時間を調べた。利用材積は材積優先採材が品質優先採材を5% 程度上回った。材積優先採材を行うと,品質優先採材に比べ,C材率が高まり,B材率が減少した。材積優先採材を行った場合の採材に要する時間は,品質優先採材に比べ,20% 程度減少した。ここで作成した利用材積モデル,品質等級別材積率モデルおよび採材作業時間モデルをもとに48林分の毎木データについて品質等級別の丸太の生産量,販売収益および採材経費を推定したところ,材積優先採材を行うと品質優先採材に比べ,C材生産量が39% 増加した。一方,収益は材積優先採材が品質優先採材を概ね下回り,材積優先採材における採材経費の減少を考慮しても,品質優先採材が経済的にみて有利であった。 |
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ISSN: | 1349-8509 1882-398X |
DOI: | 10.4005/jjfs.99.259 |