保存処理材に含まれるビフェントリンの分析方法の検討 -木材抽出液の精製方法とHPLC 分析の高速化

保存処理材中のビフェントリンの定量分析を目的とした木材抽出液の精製方法とコアシェルカラムを用いた高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析の高速化を検討した。ビフェントリン溶液と超音波抽出したベイマツ,ベイツガ,オウシュウアカマツ,スプルース,ヒノキ,スギの各心材のメタノール抽出液のクロマトグラムを比較した結果,オウシュウアカマツ,ヒノキ,スギの抽出成分がビフェントリンのピークと重なることがわかった。オウシュウアカマツの抽出成分はPrimary-Secondary Amine(PSA)を用いた分散型固相抽出により,ヒノキとスギの抽出成分はシリカゲルカートリッジを用いた固相抽出により除去することが可...

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Veröffentlicht in:木材保存 2017, Vol.43(6), pp.328-339
Hauptverfasser: 池田, 学, 宮内, 輝久, 茂山, 知己, 須貝, 与志明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:保存処理材中のビフェントリンの定量分析を目的とした木材抽出液の精製方法とコアシェルカラムを用いた高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析の高速化を検討した。ビフェントリン溶液と超音波抽出したベイマツ,ベイツガ,オウシュウアカマツ,スプルース,ヒノキ,スギの各心材のメタノール抽出液のクロマトグラムを比較した結果,オウシュウアカマツ,ヒノキ,スギの抽出成分がビフェントリンのピークと重なることがわかった。オウシュウアカマツの抽出成分はPrimary-Secondary Amine(PSA)を用いた分散型固相抽出により,ヒノキとスギの抽出成分はシリカゲルカートリッジを用いた固相抽出により除去することが可能であった。各樹種の心材木粉に対するビフェントリンの添加回収試験の回収率は96%以上であった。HPLC 分析では,コアシェルカラムの充填剤の粒子径を5μm から2.6μm に変更するとともに,カラム長と内径を小さくすることによって,分析時間を短縮することができ,移動相の消費量を抑えることが可能であった。
ISSN:0287-9255
1884-0116
DOI:10.5990/jwpa.43.328