ミトコンドリアDNAの調節領域とND2遺伝子のタイピングによるヒラメ集団のハプロタイプ鑑定精度の向上

ヒラメ集団におけるmtDNAのハプロタイピングは,置換速度が速い調節領域前半部の塩基配列を用いて行われることが多い。一方でホモプラシーによる過誤の懸念もある。本研究は,やや置換速度の遅いND2やND5遺伝子の配列を加え,ハプロタイピングの精度を向上させることを検討した。その結果,調節領域前半部にND2遺伝子の配列を連結してハプロタイピングを行うことで,ハプロタイプ数やハプロタイプ多様度が増加することが示された。この方法は,本種の遺伝的多様性モニタリングや放流種苗の追跡に有用であると考えられた。...

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Veröffentlicht in:Nippon Suisan Gakkaishi 2016, Vol.82(5), pp.712-719
Hauptverfasser: 安藤, 大樹, 池田, 実, 關野, 正志, 菅谷, 琢磨, 片町, 太輔, 與世田, 兼三, 木島, 明博
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ヒラメ集団におけるmtDNAのハプロタイピングは,置換速度が速い調節領域前半部の塩基配列を用いて行われることが多い。一方でホモプラシーによる過誤の懸念もある。本研究は,やや置換速度の遅いND2やND5遺伝子の配列を加え,ハプロタイピングの精度を向上させることを検討した。その結果,調節領域前半部にND2遺伝子の配列を連結してハプロタイピングを行うことで,ハプロタイプ数やハプロタイプ多様度が増加することが示された。この方法は,本種の遺伝的多様性モニタリングや放流種苗の追跡に有用であると考えられた。
ISSN:0021-5392
1349-998X
DOI:10.2331/suisan.16-00025