Clostridium difficileが関与した新生豚の線維素性結腸炎

2014年8月,三重県内の養豚場において,1週齢以下の豚が黄色水様下痢を呈した.発生から8日間で下痢は終息したが,その間,計15頭が死亡した.剖検では共通所見として結腸間膜水腫が認められた.Clostridium difficile検出試薬を用いて結腸内容物を検査したところ,病変の認められた検体で抗原陽性と判定され,細菌学的検査により結腸や直腸からC. difficileが分離された.病理組織学的検査では結腸粘膜に特徴的な「噴火口状」の壊死が認められ,壊死部にはグラム陽性の桿菌及び芽胞が認められた.また,抗Clostridium属菌免疫血清を用いた免疫組織化学的検査では壊死部に陽性抗原が認めら...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2017/08/20, Vol.70(8), pp.516-521
Hauptverfasser: 竹馬, 工, 辻, まりこ, 伊藤, 秋久, 下田, 智彦, 齋藤, 亮太, 赤松, 茂, 鈴木, 義久, 芝原, 友幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:2014年8月,三重県内の養豚場において,1週齢以下の豚が黄色水様下痢を呈した.発生から8日間で下痢は終息したが,その間,計15頭が死亡した.剖検では共通所見として結腸間膜水腫が認められた.Clostridium difficile検出試薬を用いて結腸内容物を検査したところ,病変の認められた検体で抗原陽性と判定され,細菌学的検査により結腸や直腸からC. difficileが分離された.病理組織学的検査では結腸粘膜に特徴的な「噴火口状」の壊死が認められ,壊死部にはグラム陽性の桿菌及び芽胞が認められた.また,抗Clostridium属菌免疫血清を用いた免疫組織化学的検査では壊死部に陽性抗原が認められた.以上から,本症例はC. difficile感染症が疑われた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.70.516