Ralstonia solanacearum非病原性変異菌株を利用したナス半身萎凋病の生物的防除

以前の研究により,青枯病細菌(Ralstonia solanacearum)の非病原性変異株(PC(phenotypic conversion)株)をナスに前接種すると,青枯病の発病が抑制されることを明らかにした.本研究では,PC株を利用した他の土壌病害防除への応用を図るため,PC株によるナス半身萎凋病の防除を検討した.PC株の生菌,加熱死菌,PC株の培養ろ液をナスに接種し,半身萎凋病の抑制効果を調査した結果,PC株生菌を接種したナスでのみ半身萎凋病の発病が抑制された.PC株による半身萎凋病の抑制効果は,高濃度のPC株接種により高まった.一方,高濃度の半身萎凋病菌の汚染土壌(106分生子・g–...

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Veröffentlicht in:Engeigaku kenkyuu 2017, Vol.16(4), pp.497-502
Hauptverfasser: 前原, 祥大, 中原, 浩貴, 森, 太郎, 松添, 直隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:以前の研究により,青枯病細菌(Ralstonia solanacearum)の非病原性変異株(PC(phenotypic conversion)株)をナスに前接種すると,青枯病の発病が抑制されることを明らかにした.本研究では,PC株を利用した他の土壌病害防除への応用を図るため,PC株によるナス半身萎凋病の防除を検討した.PC株の生菌,加熱死菌,PC株の培養ろ液をナスに接種し,半身萎凋病の抑制効果を調査した結果,PC株生菌を接種したナスでのみ半身萎凋病の発病が抑制された.PC株による半身萎凋病の抑制効果は,高濃度のPC株接種により高まった.一方,高濃度の半身萎凋病菌の汚染土壌(106分生子・g–1以上)では,抑制効果が低下した.さらに,PC株の抑制効果は,接種後の栽培温度が30°C区で高くなり,20°C区と25°C区では低下した.
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.16.497