市民団体「水辺に親しむ会」による淀川左岸幹線水路魚類調査

1999年11月より2006年1月まで,市民団体「水辺に親しむ会」によって,淀川の左岸を流れる農業水路である幹線水路の魚類調査が行われた。その結果,約25種の魚類が確認され,幹線水路は魚類の多様性が高い水域であることが明らかになった。投網等による採集魚の大半は,コウライモロコ,オイカワ,ニゴイ類が占めたが,その他に大阪府レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されるメダカ,ドジョウ,ギギや近年淀川で減少が著しいシロヒレタビラの生息も確認された。幹線水路の魚類相は,水源となっている淀川の魚類相と似たものであったが,淀川で急激に増加している外来魚のオオクチバスとブルーギルの個体数は極めて少なかった。こ...

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Veröffentlicht in:大阪府立食とみどりの総合技術センター研究報告 = Bulletin of Agricultural, Food and Environmental Sciences Research Center of Osaka Prefecture Food and Environmental Sciences Research Center of Osaka Prefecture, 2007-03 (43), p.23-28
Hauptverfasser: 平松, 和也, 内藤, 馨, 宮下, 敏夫, 鍋島, 靖信, 新城, 賢浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1999年11月より2006年1月まで,市民団体「水辺に親しむ会」によって,淀川の左岸を流れる農業水路である幹線水路の魚類調査が行われた。その結果,約25種の魚類が確認され,幹線水路は魚類の多様性が高い水域であることが明らかになった。投網等による採集魚の大半は,コウライモロコ,オイカワ,ニゴイ類が占めたが,その他に大阪府レッドデータブックで絶滅危惧種に指定されるメダカ,ドジョウ,ギギや近年淀川で減少が著しいシロヒレタビラの生息も確認された。幹線水路の魚類相は,水源となっている淀川の魚類相と似たものであったが,淀川で急激に増加している外来魚のオオクチバスとブルーギルの個体数は極めて少なかった。これらの結果は,淀川の在来魚の生存が外来種や環境悪化により脅かされている現在,幹線水路のような周辺の水路が在来種の生息環境として重要であることを示すと考えられた。
ISSN:1348-4397