水稲粗玄米粒厚分布の省力化調査法について: 登熟不良な粗玄米の粒厚分布調査法

登熟が不良な場合における水稲粗玄米の粒厚分布の調査法は,粗玄米約200 gを8分間振盪し,各粒厚別の重量比率で示す方法が定法として適用されている.本研究では登熟が不良な場合における粒厚分布調査の省力化を目的として,「コシヒカリ」(2015年東京都産) を用い,粗玄米供試量(約200 g,約100 g)と振盪時間(2分,5分,8分)との関係について,2×3要因計画を3ブロック乱塊法配置により実験を行なった.解析の結果,主効果では粒厚2.2 mmおよび1.7 mmにおける粗玄米供試量のみが有意であったが,粗玄米供試量約200 gと約100 gとの水準間における重量比率の差は極めて小さかった.一方,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Japanese journal of crop science 2017/07/05, Vol.86(3), pp.282-286
Hauptverfasser: 伊田, 黎之輔, 伊田, 眞澄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:登熟が不良な場合における水稲粗玄米の粒厚分布の調査法は,粗玄米約200 gを8分間振盪し,各粒厚別の重量比率で示す方法が定法として適用されている.本研究では登熟が不良な場合における粒厚分布調査の省力化を目的として,「コシヒカリ」(2015年東京都産) を用い,粗玄米供試量(約200 g,約100 g)と振盪時間(2分,5分,8分)との関係について,2×3要因計画を3ブロック乱塊法配置により実験を行なった.解析の結果,主効果では粒厚2.2 mmおよび1.7 mmにおける粗玄米供試量のみが有意であったが,粗玄米供試量約200 gと約100 gとの水準間における重量比率の差は極めて小さかった.一方,すべての粒厚において,粗玄米供試量と振盪時間との間には交互作用は認められなかった.以上のことから,登熟不良な場合の粒厚分布調査法として,粗玄米約100 gを2分間振盪する方法が策定され,定法 (粗玄米約200 gを8分間振盪) と同等な結果が得られる省資源・省力化調査法として活用が期待される.
ISSN:0011-1848
1349-0990
DOI:10.1626/jcs.86.282