妊娠後期に腸管手術を実施したサラブレッドの血中プロジェステロン及びエストラジオール測定による妊娠管理
サラブレッド妊娠馬の血中プロジェステロン(P4)及びエストラジオール(E2)濃度は,胎盤炎等による流産の前に変動することが知られている.本研究では妊娠後期に実施された腸管手術9症例について術後管理とあわせて血中P4とE2濃度の変化を検索した.9例中6例の馬でホルモン値の異常は認めなかった.重症であった3例ではP4濃度の増加を示したため,合成プロジェステロン製剤,子宮弛緩剤,ST合剤の経口投与による治療を行った.E2濃度については一定の傾向は認められなかった.全例で正常な新生子を分娩した.妊娠後期のサラブレッド繁殖雌馬での適切な腸管手術は,多くの例でホルモン値に及ぼす影響が少ないものの,ホルモン...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 2017/01/20, Vol.70(1), pp.37-43 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | サラブレッド妊娠馬の血中プロジェステロン(P4)及びエストラジオール(E2)濃度は,胎盤炎等による流産の前に変動することが知られている.本研究では妊娠後期に実施された腸管手術9症例について術後管理とあわせて血中P4とE2濃度の変化を検索した.9例中6例の馬でホルモン値の異常は認めなかった.重症であった3例ではP4濃度の増加を示したため,合成プロジェステロン製剤,子宮弛緩剤,ST合剤の経口投与による治療を行った.E2濃度については一定の傾向は認められなかった.全例で正常な新生子を分娩した.妊娠後期のサラブレッド繁殖雌馬での適切な腸管手術は,多くの例でホルモン値に及ぼす影響が少ないものの,ホルモン測定を実施することにより流産リスクを早期に発見できることが示唆された. |
---|---|
ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma.70.37 |