久寿餅原料である発酵小麦デンプンの性状

江戸時代に関東地方を起源とする伝統食品である久寿餅の原料である小麦発酵デンプンと小麦デンプンの性状を比較,検討したところ,発酵によって小麦デンプンの小粒子が少なくなるとともにデンプン粒の凝集体が形成されていた。さらに,損傷度の低下およびアミロース含量の減少,ヨウ素吸収スペクトルが短波長へと移行していた。発酵小麦デンプンの最高粘度および最終粘度,コンシステンシーの値は未発酵に比べて低い値を示した。発酵により小麦デンプン糊液の粘性が低くなり,また老化し難くい性状へと変化し,柔らかなゲルを形成する性質を示した。...

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Veröffentlicht in:Food preservation science 2016, Vol.42(5), pp.197-202
Hauptverfasser: 野口, 治子, 丸山, 慶輔, 本橋, 慶一, 矢口, 行雄, 入澤, 友啓, 辻井, 良政, 佐藤, 広顕, 髙野, 克己
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:江戸時代に関東地方を起源とする伝統食品である久寿餅の原料である小麦発酵デンプンと小麦デンプンの性状を比較,検討したところ,発酵によって小麦デンプンの小粒子が少なくなるとともにデンプン粒の凝集体が形成されていた。さらに,損傷度の低下およびアミロース含量の減少,ヨウ素吸収スペクトルが短波長へと移行していた。発酵小麦デンプンの最高粘度および最終粘度,コンシステンシーの値は未発酵に比べて低い値を示した。発酵により小麦デンプン糊液の粘性が低くなり,また老化し難くい性状へと変化し,柔らかなゲルを形成する性質を示した。
ISSN:1344-1213
2186-1277
DOI:10.5891/jafps.42.197