近交係数増加が沖縄アグー豚の繁殖成績に及ぼす影響

沖縄アグー豚(アグー)において,近交係数の増加が繁殖成績に及ぼす影響を調査するとともに近交度の上昇を抑制するための交配法を検討した。アグーの総産子数,生存産子数,離乳頭数はそれぞれ,4.8頭,4.1頭および3.3頭であった。死産頭数,黒子数および生時生存率はそれぞれ0.7頭,0.4頭および85.5%であった。近交係数は父,母および子豚がそれぞれ9.7%,7.9%,12.1%であり最大値は33.9%であった。母豚の近交係数が10%増加すると,総産子数と黒子数がそれぞれ0.6頭の減少,0.4頭の増加が認められた。子豚の近交係数が10%増加すると生時生存率が7.1%減少した。このようにアグー集団にお...

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Veröffentlicht in:試験研究報告 2016-04 (53), p.25-28
Hauptverfasser: 當眞, 嗣平, 親泊, 元治, 翁長, 桃子, 嘉数, 良子, 野中, 克冶
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:沖縄アグー豚(アグー)において,近交係数の増加が繁殖成績に及ぼす影響を調査するとともに近交度の上昇を抑制するための交配法を検討した。アグーの総産子数,生存産子数,離乳頭数はそれぞれ,4.8頭,4.1頭および3.3頭であった。死産頭数,黒子数および生時生存率はそれぞれ0.7頭,0.4頭および85.5%であった。近交係数は父,母および子豚がそれぞれ9.7%,7.9%,12.1%であり最大値は33.9%であった。母豚の近交係数が10%増加すると,総産子数と黒子数がそれぞれ0.6頭の減少,0.4頭の増加が認められた。子豚の近交係数が10%増加すると生時生存率が7.1%減少した。このようにアグー集団において,近交係数増加に伴い,近交退化が認められた。近交度上昇を抑制するための交配法を検討した結果,交配する雌と雄の血縁係数を最小とする最小血縁交配は,ランダム交配と比較して近交度の上昇を抑制できることが明らかとなった。アグー集団を永続的に存続させるため,近交度の上昇を抑える計画交配の実施と農場間の遺伝子交流を促進させる繁殖技術の確立が必要である。
ISSN:1883-6496