水道水中のグルホシネート・グリホサート・AMPAのLC/MS/MS一斉分析法の妥当性評価
著者らが開発した水道水中のグルホシネート,グリホサートおよびAMPAのFMOC誘導体化-固相抽出-LC/MS/MS一斉分析法の妥当性を評価するため,9機関(衛生研究所3機関,登録検査機関3機関,水道事業体2機関および分析機器メーカー1機関)において,水道水を用いた添加回収試験を行った。各機関がそれぞれの所在地で採取した水道水に,3農薬をそれぞれ2.0および0.2 µg/Lとなるように添加した試料を本分析法に基づいて5回繰り返し分析し,各機関の分析条件を比較するとともに,検量線,選択性,真度,併行精度および室内精度について評価した。試験の結果,1機関においては保有する装置の感度の問題から0.2...
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Veröffentlicht in: | 環境科学会誌 2016/05/31, Vol.29(3), pp.137-148 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 著者らが開発した水道水中のグルホシネート,グリホサートおよびAMPAのFMOC誘導体化-固相抽出-LC/MS/MS一斉分析法の妥当性を評価するため,9機関(衛生研究所3機関,登録検査機関3機関,水道事業体2機関および分析機器メーカー1機関)において,水道水を用いた添加回収試験を行った。各機関がそれぞれの所在地で採取した水道水に,3農薬をそれぞれ2.0および0.2 µg/Lとなるように添加した試料を本分析法に基づいて5回繰り返し分析し,各機関の分析条件を比較するとともに,検量線,選択性,真度,併行精度および室内精度について評価した。試験の結果,1機関においては保有する装置の感度の問題から0.2 µg/L以下の濃度のグリホサートの定量が困難であったものの,他の8機関においては検量線試料の繰り返し測定の精度(RSD≦17%)および直線性(r2≧0.979)は良好であり,いずれの添加濃度の試験においても良好なピーク分離と定量に十分なピーク強度が得られた。真度および併行精度に関しては,グリホサートおよびAMPAについては全機関において,グルホシネートについては装置の感度が低かった1機関を除いて「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の目標を満たした。さらに,いずれの試験においても室間精度が同ガイドラインの室内精度の目標を満たしたことから,本分析法は,水道水中のグルホシネート,グリホサートおよびAMPAの一斉分析用として有用と考えられる。 |
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ISSN: | 0915-0048 1884-5029 |
DOI: | 10.11353/sesj.29.137 |