千葉県産食品バイオマスからの有用物質の抽出・転換についての研究 : 各種バイオマスを利用した炭素系固体酸触媒の調製とバイオマスの分解

前報に引き続き,各種バイオマス(スギ,マテバシイ,タケ,イナワラ)及びスギから回収したリグニンを濃硫酸と加熱することにより固体酸触媒を調製し,バイオマス(タケ,トウモロコシ穂軸)の分解に適用した。これらの触媒はバイオマス中のヘミセルロースを加水分解してキシロースと微量のアラビノースを生成した。さらに,これらの触媒はバイオマスから容易に分離することができ複数回の使用が可能であった。これらの固体酸触媒はバイオマスの分解において希硫酸等の鉱酸の代替として用いることができ,バイオマスからの有用な糖や化学原料の生産に適用できると考えられる。しかし,160℃の複数回の使用で,活性が徐々に低下していく難点が...

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Veröffentlicht in:千葉県産業支援技術研究所研究報告 = Reports of Chiba Industrial Technology Research Institute 2016-02 (13), p.3-9
1. Verfasser: 大垣, 佳寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:前報に引き続き,各種バイオマス(スギ,マテバシイ,タケ,イナワラ)及びスギから回収したリグニンを濃硫酸と加熱することにより固体酸触媒を調製し,バイオマス(タケ,トウモロコシ穂軸)の分解に適用した。これらの触媒はバイオマス中のヘミセルロースを加水分解してキシロースと微量のアラビノースを生成した。さらに,これらの触媒はバイオマスから容易に分離することができ複数回の使用が可能であった。これらの固体酸触媒はバイオマスの分解において希硫酸等の鉱酸の代替として用いることができ,バイオマスからの有用な糖や化学原料の生産に適用できると考えられる。しかし,160℃の複数回の使用で,活性が徐々に低下していく難点が見いだされた。高温高圧水中における使用に際しては,触媒の特性の改善が必要であると考えられる。
ISSN:1348-8457