ウンシュウミカン果実の浮き皮と着色に及ぼすジベレリンとプロヒドロジャスモンの散布濃度・時期の影響

ウンシュウミカンの浮き皮軽減には,ジベレリン(GA)とプロヒドロジャスモン(PDJ)を混合して散布する方法が有効であるが,2010年に登録されたジベレリン濃度(3.3~5 ppm)では,着色が遅延するという問題がある.そこで本研究では,ウンシュウミカンの浮き皮と着色に及ぼすGAとPDJの散布濃度・時期の影響について検討した.‘シルバーヒル温州’を用いて,異なる濃度のGAとPDJの混合液を8月下旬から9月上旬に散布した.その結果,1 ppmのGAと50 ppmのPDJの混合散布区,3.3 ppmのGAと50 ppmのPDJの混合散布区,3.3 ppmのGAと25 ppmのPDJの混合散布区では,...

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Veröffentlicht in:Engeigaku kenkyuu 2015, Vol.14(4), pp.419-426
Hauptverfasser: 佐藤, 景子, 生駒, 吉識, 松本, 光, 中嶋, 直子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ウンシュウミカンの浮き皮軽減には,ジベレリン(GA)とプロヒドロジャスモン(PDJ)を混合して散布する方法が有効であるが,2010年に登録されたジベレリン濃度(3.3~5 ppm)では,着色が遅延するという問題がある.そこで本研究では,ウンシュウミカンの浮き皮と着色に及ぼすGAとPDJの散布濃度・時期の影響について検討した.‘シルバーヒル温州’を用いて,異なる濃度のGAとPDJの混合液を8月下旬から9月上旬に散布した.その結果,1 ppmのGAと50 ppmのPDJの混合散布区,3.3 ppmのGAと50 ppmのPDJの混合散布区,3.3 ppmのGAと25 ppmのPDJの混合散布区では,いずれも浮き皮が強く軽減されたが,着色遅延は1週間以上となった.1 ppmのGAと25 ppmのPDJの混合散布区では,浮き皮は軽減され,着色遅延は1週間以内と推定された.さらに,3品種(極早生の‘岩崎早生’,早生の‘興津早生’,中生の‘シルバーヒル温州’)を用いて,8月から10月までの異なる時期に,5 ppmのGAと50 ppmのPDJの混合液を散布したところ,‘岩崎早生’では8月中旬から9月下旬,‘興津早生’と‘シルバーヒル温州’では9月上旬から下旬の散布で浮き皮軽減効果があったが,着色は遅延した.
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.14.419