イチジク緑枝接ぎ苗の当年育成に向けた台木および穂木の好適採穂条件
イチジク株枯病抵抗性を有する‘Ischia Black’や‘Negronne’台木とした,イチジク‘桝井ドーフィン’の接ぎ木苗を,緑枝接ぎを使って1年で育成することを目的に本研究を実施した.両台木品種の挿し木の生育は,挿し穂の採取時期(12月,3月)よりも採取部位の影響が大きく,前年枝の比較的基部を挿し穂とすれば,展葉は遅れるものの発根は速やかに進行し,結果として緑枝接ぎ可能な台木苗を早く準備できた.一方,両品種の台木と穂木品種‘桝井ドーフィン’の緑枝接ぎでは,接ぎ木が遅いと接ぎ穂自体は生存しても年内の接ぎ木活着率は低かった.また接ぎ穂は,登熟が始まっている部位より,未登熟部を利用した方が展葉...
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Veröffentlicht in: | Engeigaku kenkyuu 2015, Vol.14(2), pp.197-203 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | イチジク株枯病抵抗性を有する‘Ischia Black’や‘Negronne’台木とした,イチジク‘桝井ドーフィン’の接ぎ木苗を,緑枝接ぎを使って1年で育成することを目的に本研究を実施した.両台木品種の挿し木の生育は,挿し穂の採取時期(12月,3月)よりも採取部位の影響が大きく,前年枝の比較的基部を挿し穂とすれば,展葉は遅れるものの発根は速やかに進行し,結果として緑枝接ぎ可能な台木苗を早く準備できた.一方,両品種の台木と穂木品種‘桝井ドーフィン’の緑枝接ぎでは,接ぎ木が遅いと接ぎ穂自体は生存しても年内の接ぎ木活着率は低かった.また接ぎ穂は,登熟が始まっている部位より,未登熟部を利用した方が展葉開始が早く,初期に障害葉を生じ易いものの,穂木生存率が高かった.以上から,緑枝接ぎによる当年育成の生育良好な苗を得るには,なるべく基部由来の挿し穂を用いて台木の挿し木苗を養成し,接ぎ木をできるだけ早く,穂木品種の未登熟部分を利用して行うことが望ましいと考えられた. |
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ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.14.197 |