カンキツウイロイドIII接種が‘宮川早生’ウンシュウミカンの樹体成長と果実品質に及ぼす影響

‘宮川早生’ウンシュウミカンにカンキツウイロイドIII(Citrus viroid III [CVd-III])を接種し、樹体成長と果実品質に及ぼす効果について調査した。主幹の肥大成長は無接種区に比べて接種区で抑制された。接種樹に病徴は見られなかった。果実の肥大成長は接種区が無接種区より小さい傾向が見られた。1樹当たりの収量は接種樹で少なくなったが、密植栽培をすれば単位面積当たりの収量は増やせると思われる。収穫果実の着色は接種区で早まる傾向であった。また、接種区で果肉歩合が大きくなり、糖度や酸度も高くなる傾向があった。以上の結果から、‘宮川早生’ウンシュウミカンではCVd-IIIを接種すること...

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Veröffentlicht in:愛媛大学農学部農場報告 = Bulletin of the Experimental Farm, College of Agriculture, Ehime University College of Agriculture, Ehime University, 2014-09 (36), p.1-6
Hauptverfasser: 河野, 貴幸, 水谷, 房雄, 佐山, 春樹, 高柳, 直幸, 佐野, 輝男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:‘宮川早生’ウンシュウミカンにカンキツウイロイドIII(Citrus viroid III [CVd-III])を接種し、樹体成長と果実品質に及ぼす効果について調査した。主幹の肥大成長は無接種区に比べて接種区で抑制された。接種樹に病徴は見られなかった。果実の肥大成長は接種区が無接種区より小さい傾向が見られた。1樹当たりの収量は接種樹で少なくなったが、密植栽培をすれば単位面積当たりの収量は増やせると思われる。収穫果実の着色は接種区で早まる傾向であった。また、接種区で果肉歩合が大きくなり、糖度や酸度も高くなる傾向があった。以上の結果から、‘宮川早生’ウンシュウミカンではCVd-IIIを接種することによって、樹体の矮化が可能で、糖度や酸度の高い果実が生産されることが期待された。
ISSN:0914-7233