グリセリンとショ糖の混合液を凍結保存液に用いた牛凍結胚の直接移植
牛胚の凍結保存液に1.36Mグリセリンと0.25Mショ糖の混合液を用いて凍結し、生産農家で融解後に直接移植して受胎成績、受胎に影響を及ぼす要因および分娩成績を調査した。凍結胚のストロー封入は少量の凍結保存液層を僅かな空気層を隔てて両側からPBS(移植液)あるいは0.25Mショ糖/PBS(希釈液)で挟む2区を設け、両区の受胎率を比較した。移植後の受胎率は各々57.1%(受胎頭数/移植頭数:4/7)、55.0%(11/20)で差がみられず、全体では55.6%(15/27)で現在の実用レベルであった。牛胚の形態ランク別の移植成績はAランク(excellent)、A-ランク(good)およびBランク(...
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Veröffentlicht in: | 長野県畜産試験場研究報告 2011-07 (32), p.37-43 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 牛胚の凍結保存液に1.36Mグリセリンと0.25Mショ糖の混合液を用いて凍結し、生産農家で融解後に直接移植して受胎成績、受胎に影響を及ぼす要因および分娩成績を調査した。凍結胚のストロー封入は少量の凍結保存液層を僅かな空気層を隔てて両側からPBS(移植液)あるいは0.25Mショ糖/PBS(希釈液)で挟む2区を設け、両区の受胎率を比較した。移植後の受胎率は各々57.1%(受胎頭数/移植頭数:4/7)、55.0%(11/20)で差がみられず、全体では55.6%(15/27)で現在の実用レベルであった。牛胚の形態ランク別の移植成績はAランク(excellent)、A-ランク(good)およびBランク(fair)が各々100%(2/2)、61.1%(11/18)、28.6%(2/7)であり、Bランク胚の受胎率が低かった。胚の発育ステージ別では初期胚盤胞が収縮桑実胚に比べ優れていた。体内受精胚の採取、洗浄および凍結処理を3回実施したが受胎率は安定していた。受胚牛の産歴別成績では未経産牛と経産牛に大きな差はなく、移植日別成績では-1日のものが0~+1日よりも僅かに高く、また移植前の受胚牛にhCG投与を投与することによって僅かに受胎率が高くなった。分娩成績では受胎頭数15頭に対し、流産2頭、死産1頭で、生産頭数は13頭、子牛生産率は80%であった。 |
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ISSN: | 0389-3545 |