ホタテガイ幼生分布調査現場への普及に向けた免疫染色技術の簡易化

ホタテガイの天然採苗の効率化を目的として幼生の分布調査が行われている。従来,形態の違いでホタテガイ幼生を他種と区別していたが,幼生形態は種間で類似性が高いために正確な種判別は難しく,本同定作業には多大な労力が必要であった。そのためホタテガイ幼生に対する特異抗体を利用し,外部形態ではなく染色性で判別できる免疫染色技術が活用されつつある。本研究では,免疫染色技術の普及に向け,作業工程を簡易化するため,抗体に直接アルカリフォスファターゼを結合させた。また,免疫染色操作を容易にするため,用いる溶液類をドロッパーボトルや点眼ボトルに入れてキット化した。これらの改良により,免疫染色によるホタテガイ幼生の同...

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Veröffentlicht in:北海道水産試験場研究報告 = Scientific reports of Hokkaido Fisheries Research Institutes 2015-03 (87), p.93-96
Hauptverfasser: 清水, 洋平, 川崎, 琢真, 高畠, 信一, 岩井, 俊治, 山下, 正兼
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ホタテガイの天然採苗の効率化を目的として幼生の分布調査が行われている。従来,形態の違いでホタテガイ幼生を他種と区別していたが,幼生形態は種間で類似性が高いために正確な種判別は難しく,本同定作業には多大な労力が必要であった。そのためホタテガイ幼生に対する特異抗体を利用し,外部形態ではなく染色性で判別できる免疫染色技術が活用されつつある。本研究では,免疫染色技術の普及に向け,作業工程を簡易化するため,抗体に直接アルカリフォスファターゼを結合させた。また,免疫染色操作を容易にするため,用いる溶液類をドロッパーボトルや点眼ボトルに入れてキット化した。これらの改良により,免疫染色によるホタテガイ幼生の同定がより容易となり,幼生の分布調査を実施する現場への普及が促進されることが期待される。
ISSN:2185-3290