イムノアフィニティーカラム-HPLC法による国内市販コーヒー製品のオクラトキシンAとBの汚染調査

コーヒー製品中のオクラトキシン類の分析のためにOTAとOTBと同程度に反応するモノクローナル抗体を用いたイムノアフィニティーカラム(IAC)法-HPLC法を確立した。レギュラーコーヒーの場合,市販のドリップ式コーヒーメーカーを使用し熱水抽出することで良好なクロマトグラムと高い回収率を得た。レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーでは,OTAとOTBをそれぞれ0.2~5.0ppb添加し場合の回収率は,93.1~117.8%でRSDは7%以下であった。液体コーヒーでは,OTAとOTBをそれぞれ0.04~1.0ppb添加し場合の回収率は,93.2~113.9%でRSDは3%以下であった。国内市販のレ...

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Veröffentlicht in:香川大学農学部学術報告 2015-02, Vol.67, p.47-53
Hauptverfasser: 川村, 理, 鈴木, 祐介, 佐々木, 絢子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:コーヒー製品中のオクラトキシン類の分析のためにOTAとOTBと同程度に反応するモノクローナル抗体を用いたイムノアフィニティーカラム(IAC)法-HPLC法を確立した。レギュラーコーヒーの場合,市販のドリップ式コーヒーメーカーを使用し熱水抽出することで良好なクロマトグラムと高い回収率を得た。レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーでは,OTAとOTBをそれぞれ0.2~5.0ppb添加し場合の回収率は,93.1~117.8%でRSDは7%以下であった。液体コーヒーでは,OTAとOTBをそれぞれ0.04~1.0ppb添加し場合の回収率は,93.2~113.9%でRSDは3%以下であった。国内市販のレギュラーコーヒー48検体,インスタントコーヒー30検体及び液体コーヒー53検体を収集し分析した。その結果,レギュラーコーヒーではOTAは62.5%の検体から平均0.18ppb(最大0.60ppb)検出された。OTBは37.5%の検体から平均0.07ppb(最大0.18ppb)検出された。インスタントコーヒーでは,OTAは73.3%の検体から平均0.46ppb(最大1.44ppb)検出された。OTBは26.7%の検体から平均0.22ppb(最大0.56ppb)検出された。液体コーヒーでは,OTAは86.6%と高頻度で平均0.0077ppb(最大0.048ppb)検出された。OTBは47.2%の検体から平均0.036ppb(最大0.011ppb)検出された。しかしながら,飲用時で比較した場合,レギュラーコーヒーが8.07ppt(pg/mL)で最も高く,次いで液体コーヒー(6.67ppt),インスタントコーヒー(5.00ppt)の順で,レギュラーコーヒーでオクラトキシンリスクが高いことが判明した。
ISSN:0368-5128