貯蔵トウモロコシにおけるアリルイソチオシアネート蒸気暴露によるアフラトキシン蓄積制御と貯蔵性菌類の増殖への影響
カビに対する抗菌性物質であるアリルイソチオシアネート(AIT)の穀類におけるアフラトキシン(AF)産生菌の抑制に対する有効性を検討するため,温度・湿度を調節した密封容器内にトウモロコシ穀粒を入れAIT製剤(カラシ抽出物製剤,ワサオーロⓇ)を適用した.容器内のAIT濃度は,14日目に最高の54.6 ng/mLに達し42日目では21.8 ng/mLであった.滅菌トウモロコシおよび非滅菌トウモロコシにAF産生菌(Aspergillus flavus,A. parasiticus)を接種したAIT適用区ではいずれの産生菌も発育せず,AFの蓄積も認められなかった.しかしながら非滅菌トウモロコシでは,目視...
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Veröffentlicht in: | Shokuhin eiseigaku zasshi 2015/02/25, Vol.56(1), pp.1-7 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | カビに対する抗菌性物質であるアリルイソチオシアネート(AIT)の穀類におけるアフラトキシン(AF)産生菌の抑制に対する有効性を検討するため,温度・湿度を調節した密封容器内にトウモロコシ穀粒を入れAIT製剤(カラシ抽出物製剤,ワサオーロⓇ)を適用した.容器内のAIT濃度は,14日目に最高の54.6 ng/mLに達し42日目では21.8 ng/mLであった.滅菌トウモロコシおよび非滅菌トウモロコシにAF産生菌(Aspergillus flavus,A. parasiticus)を接種したAIT適用区ではいずれの産生菌も発育せず,AFの蓄積も認められなかった.しかしながら非滅菌トウモロコシでは,目視でカビの増殖は認められなかったものの培養検査では貯蔵性菌類のAspergillus glaucus菌群,A. penicillioides,A. restrictusが検出された.AIT適用区の貯蔵菌類の発育と抑制の状態はカビの種類により異なった.トウモロコシ穀粒の内部に侵入していると考えられるA. glaucus菌群に対しては試験期間を通じて若干の増殖抑制が見られ,主に表層部に存在するA. penicillioides, A. restrictusは強く抑制される傾向を示した. |
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ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.56.1 |