糖質素材の酵素生産に関する基盤的研究
糖質関連酵素を用いた糖質生産に関する著者らの研究について解説した。ガラクタナーゼやシクロデキストリン合成酵素などが触媒する糖転移反応でオリゴ糖や配糖体を合成した。さらに転移反応によるポリオールの配糖化とリパーゼによる脂肪酸エステル化を組み合わせて糖脂質を合成した。次に糖質関連酵素について,新たな特異性を解明し,糖質合成への展開を試みた。ある種のグリコシダーゼは,グリコシド結合だけでなくグリコシルエステル結合を加水分解した。またトレハラーゼ,α-グルコシダーゼ,グルコアミラーゼの縮合反応により2-デオキシグルコオリゴ糖を,β-ガラクトシダーゼ,β-フラクトシダーゼの縮合反応や転移反応でチオグルコ...
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Veröffentlicht in: | 応用糖質科学 : 日本応用糖質科学会誌 = Bulletin of applied glycoscience 2015-02, Vol.5 (1), p.3-10 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 糖質関連酵素を用いた糖質生産に関する著者らの研究について解説した。ガラクタナーゼやシクロデキストリン合成酵素などが触媒する糖転移反応でオリゴ糖や配糖体を合成した。さらに転移反応によるポリオールの配糖化とリパーゼによる脂肪酸エステル化を組み合わせて糖脂質を合成した。次に糖質関連酵素について,新たな特異性を解明し,糖質合成への展開を試みた。ある種のグリコシダーゼは,グリコシド結合だけでなくグリコシルエステル結合を加水分解した。またトレハラーゼ,α-グルコシダーゼ,グルコアミラーゼの縮合反応により2-デオキシグルコオリゴ糖を,β-ガラクトシダーゼ,β-フラクトシダーゼの縮合反応や転移反応でチオグルコシドを,それぞれ合成した。酸化反応の新規糖質生産への利用例として,アルブチンの芳香環部分をペルオキシダーゼで酸化重合した配糖体重合物を合成した。また糖質関連酵素でヘテロな糖残基を導入したアルブチンからレクチン結合性の異なる重合物を合成した。さらにオキシダーゼや洗浄菌体などを用いたラクトースの酸化反応によるラクトビオン酸の生産方法を検討した。 |
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ISSN: | 2185-6427 |