分娩前乳汁の性状検査による乳房炎治療効果の検証

分娩前乳汁の性状を詳細に分類し，分娩後の乳房炎発症との関係を調べた結果，分娩前乳汁について，粘性有りの場合，あるいは粘性無しで色が茶色および緑色の場合では分娩後の乳房炎の発症は無かったが，粘性無しで色が白-黄色および血乳色の場合では乳房炎発症率はそれぞれ20.8%と54.5%で高かった。分娩前の治療効果について，分娩前の乳汁検査で分娩後の乳房炎発症率が高いと判定された分房に対して，34分房を対象に治療を試みたところ，分娩後の乳房炎の発症は認められなかった。