ニホンジカによる森林・林業被害軽減に向けた生息状況調査と管理・モニタリングに必要な調査方法の確立

宮城県で分布を拡大しているニホンジカについて,北上山系における生息分布を調査し,気仙沼市から石巻市にかけて広く分布が確認された。低コストなモニタリング手法である狩猟目撃効率と糞塊法により,生息密度を調査し,下層植生とササ類の生育状況を利用した植生指標について検討した。石巻市牡鹿半島の基部周辺で生息密度が高くなり,植生の生育状況もシカ密度を反映していると考えられた。シカ管理に必要な生息環境管理の推進を図るため,シカの好適な採食環境である皆伐跡地と東日本大震災の津波による被災跡地について,ライトセンサス調査を行い,同時に植物現存量を調査した。シカ生息密度が高い地域で,不嗜好性植物種の割合が低い皆伐...

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Veröffentlicht in:林業技術総合センター成果報告 2013-08 (22), p.1-17
Hauptverfasser: 佐々木, 智恵, 八木, 智義, 水田, 展洋, 佐藤, 行弘, 岸野, 清
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:宮城県で分布を拡大しているニホンジカについて,北上山系における生息分布を調査し,気仙沼市から石巻市にかけて広く分布が確認された。低コストなモニタリング手法である狩猟目撃効率と糞塊法により,生息密度を調査し,下層植生とササ類の生育状況を利用した植生指標について検討した。石巻市牡鹿半島の基部周辺で生息密度が高くなり,植生の生育状況もシカ密度を反映していると考えられた。シカ管理に必要な生息環境管理の推進を図るため,シカの好適な採食環境である皆伐跡地と東日本大震災の津波による被災跡地について,ライトセンサス調査を行い,同時に植物現存量を調査した。シカ生息密度が高い地域で,不嗜好性植物種の割合が低い皆伐跡地を利用するシカ頭数が多かったが,不嗜好性植物種の割合が高くなっても採食地として利用されており,生息地管理の必要性が示唆された。
ISSN:2185-9167