天敵ウイルスを用いたハスモンヨトウに対する微生物農薬の開発

ハスモンヨトウに対する生物的防除資材を開発するために、自然界よりハスモンヨトウ核多角体病ウイルス(SpltNPV)を多数分離し、遺伝子解析及び生物学的特性評価を行うことにより、SpltNPVには遺伝的な多様性があり、殺虫効果をはじめとした特性の異なる様々なウイルス株が存在していることを明らかにした。そして、分離したウイルス株の中から病原性が高く、防除効果の向上につながる2種類のウイルス株を選抜し、それらを有効成分として利用した微生物農薬[SpltNPV製剤(商品名: ハスモンキラー)]を、揖斐川工業株式会社との共同研究により開発した。本製剤で利用している新たに発見したウイルス株の1つは、幼虫が...

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Veröffentlicht in:岐阜県農業技術センター研究報告 2012-03 (12), p.27-33
Hauptverfasser: 神谷, 克巳, 鈴木, 郁子, 松尾, 尚典, 河村, 敏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ハスモンヨトウに対する生物的防除資材を開発するために、自然界よりハスモンヨトウ核多角体病ウイルス(SpltNPV)を多数分離し、遺伝子解析及び生物学的特性評価を行うことにより、SpltNPVには遺伝的な多様性があり、殺虫効果をはじめとした特性の異なる様々なウイルス株が存在していることを明らかにした。そして、分離したウイルス株の中から病原性が高く、防除効果の向上につながる2種類のウイルス株を選抜し、それらを有効成分として利用した微生物農薬[SpltNPV製剤(商品名: ハスモンキラー)]を、揖斐川工業株式会社との共同研究により開発した。本製剤で利用している新たに発見したウイルス株の1つは、幼虫が感染してから致死するまでの時間が短い特徴があり、このウイルス株と殺虫力が強いウイルス株の2種類のウイルス株を組み合わせて用いることで、高い防除効果が得られた。
ISSN:1882-9104