寒冷地での夏どりネギ栽培に向けた無加温ビニルハウスにおけるセルトレー育苗条件が生育と収量に及ぼす影響
寒冷地で7月から収穫するネギの夏どりの作型(以下,7月どり)の開発に資するため,晩抽性の‘羽緑一本太’と耐暑性の‘夏扇パワー’を用いて無加温ビニルハウスの越冬育苗における播種期(9月1日(以下,9/1),9/16,10/1,10/15および11/4),セルトレーの規格(128穴と200穴)および1穴当たりの株数(1本と2本)の違いが苗の生育と収量に及ぼす影響を検討した.両品種とも,10/1以降の播種では播種期が早いほど,セルトレーの規格では200穴より128穴で,1穴当たりの株数では2本より1本で苗の生育が優れた.重回帰分析の結果,播種期は育苗中の生育に最も作用する正の要因であり,剪葉は2番目...
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Veröffentlicht in: | Engeigaku kenkyuu 2015, Vol.14(1), pp.25-35 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 寒冷地で7月から収穫するネギの夏どりの作型(以下,7月どり)の開発に資するため,晩抽性の‘羽緑一本太’と耐暑性の‘夏扇パワー’を用いて無加温ビニルハウスの越冬育苗における播種期(9月1日(以下,9/1),9/16,10/1,10/15および11/4),セルトレーの規格(128穴と200穴)および1穴当たりの株数(1本と2本)の違いが苗の生育と収量に及ぼす影響を検討した.両品種とも,10/1以降の播種では播種期が早いほど,セルトレーの規格では200穴より128穴で,1穴当たりの株数では2本より1本で苗の生育が優れた.重回帰分析の結果,播種期は育苗中の生育に最も作用する正の要因であり,剪葉は2番目に作用する負の要因であった.そのため,播種期が早くても剪葉があれば苗の生育が劣る場合が認められた.7月どりに向けて,育苗中に剪葉が不要で,定植期に花芽が未分化であることを第1基準とし,定植期の葉鞘径が概ね6 mm以上であることを第2基準として実用性を判定した.その結果,実用性ありと判定した播種期,セルトレーの規格,1穴当たりの株数の組み合わせは,‘羽緑一本太’の場合,10/1・128穴・2本,10/1・200穴・1本,10/15・128穴・1本,10/15・128穴・2本および10/15・200穴・1本の5組であり,‘夏扇パワー’の場合,10/15・128穴・1本,10/15・128穴・2本および10/15・200穴・1本の3組であった.これらの苗の収量は‘羽緑一本太’の10/15・128穴・1本を除き,目標とした300 kg・a−1を超えた. |
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ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.14.25 |